七夕が終わったら七夕飾りはどうするの?処分方法は燃やす?川に流す?
7月7日の夜、短冊に願いごとを込めて笹に飾る七夕。
色とりどりの折り紙や願い事がゆれるあの風景は、家庭や学校、保育園、あとデイケア施設などなどいろんな場所で見ることができますよね。
でも、七夕が終わったら、
「この七夕飾り、終わったらどうしたらいいの?」
なんて思ったりしませんか?
七夕飾りの短冊など、願いを込めた飾りだからこそ、適当に捨ててしまうのはちょっと気が引けますよね。
目次
七夕が終わったら七夕飾りはどうする?
七夕が終わると、翌朝には笹が少ししおれていたり、折り紙の色があせていたり。時間の経過を感じると同時に、「さて、これをどうしよう」と立ち止まる方も多いのではないでしょうか。
特に、小さなお子さんと一緒に願いごとを書いた短冊や、折り紙で丁寧に作った飾りなど、「単なる紙ごみ」として処分するにはあまりに気が引けますよね。実際、多くの人が「どのように処分すれば失礼にあたらないのか」「縁起を損なわない方法はあるのか」と疑問に感じているのです。
七夕飾りの処分って悩む
どうして私たちは、七夕飾りの処分にこんなにも気を遣ってしまうのでしょうか?それはやっぱり、ただの紙や飾りに見えても、そこに「願いごと」や「気持ち」を込めたという自覚があるから。
また、日本には古来から「使い終わったものにも魂が宿る」という“物への敬意”がある文化が根付いています。これは「付喪神(つくもがみ)」という考え方に通じるものですね。
だからこそ、願いを込めた短冊や笹飾りも、ただ捨てるのではなく、感謝の気持ちを込めてきちんと処分したい──そんな思いが自然と湧いてくるのです。
七夕が終わったあとの七夕飾り処分方法とか
神社や寺でのお焚き上げ
いちばん丁寧で、安心できる処分方法としては、やはり「お焚き上げ」に出すという選択肢があります。神社やお寺では、お正月のしめ縄やお札、雛人形などと同じく、七夕飾りも“願いを込めたもの”として受け入れてくれる場合があります。
たとえば地域によっては、七夕祭りの翌日や月末などに「七夕送り」や「お焚き上げ」の行事を行っている神社もあるんです。事前に問い合わせると、無料で引き取ってくれたり、気持ち程度のお賽銭で対応してくれるところも。
ただし、すべての神社が受け付けているわけではないので、近所の神社に事前確認しておくのが安心ですね。
自宅で処分する場合
とはいえ、すべての人が神社へ持っていけるわけではありませんよね。そんなときは、自宅で処分する方法もあります。
その際には、まず飾りや短冊を丁寧にたたんで、感謝の気持ちを込めてください。そして、軽く塩をふって「お清め」をします。最後に、紙ごみとして処分すればOKです。
燃えるごみの日に捨てる前に、ひとこと「ありがとう」と声に出すだけでも、気持ちはぐっと軽くなるはずです。
川に流すのはNG?
昔は、七夕飾りを川に流す風習も各地にありました。「願いを水の神様に届ける」という意味が込められていましたが、現代では環境問題の観点から推奨されていません。
川や海にゴミを流すと、当然ながら生態系に悪影響を与えます。地域によっては条例違反になることもあるので、「昔はやってたから」と気軽に実行しないようにしましょう。
七夕飾りの処分タイミングとか
7月7日の夜のうちに片づけるべき?
「七夕が終わったらすぐに飾りをしまわないといけない」と思っている方もいるかもしれませんが、そんなに急がなくても大丈夫。地域や家庭によっては、7月8日、または旧暦に合わせて8月7日まで飾っているところもあります。
要は「気持ちの区切り」が大切です。家族で短冊を読み返したり、写真に収めてから片付ける──そんな時間を設けることで、心もすっきりします。
笹が枯れてきたら?
生の笹を使っている場合、やはり数日でしおれてしまいますよね。そのタイミングが“飾りをしまう目安”になることも。無理に長く飾り続けるよりも、きれいな思い出として整理してあげる方が、心にも残ります。
七夕飾りの処分を通して見える“日本人の美意識”
この記事のはじめにも触れたように、私たちが七夕飾りの処分に迷うのは、「ただの紙切れ」ではないという認識があるから。そしてその背景には、長い年月をかけて育まれてきた「日本人らしい心のあり方」があるのだと思います。
華やかな飾りのあとに訪れる、少し寂しい片付けの時間。そこにもちゃんと意味があるし、私たちはそんな一つひとつの出来事に、きちんと向き合ってきた文化を持っているんです。
七夕が終わったあとの飾りも、丁寧に見送ってあげよう
七夕飾りの処分方法について、不安や疑問を抱いていた方も多かったと思います。でも、ちょっとした手間と、ほんの少しの気遣いで、きちんと見送ることができるとわかれば、気持ちも軽くなりますよね。
神社でのお焚き上げ、自宅でのお清め、思い出としての保存──どの方法を選んでも、「ありがとう」と「さようなら」の気持ちがあれば、それはとても素敵な送り方です。
願いを込めた飾りだからこそ、最後まで丁寧に。そして、また来年の七夕を、楽しみに待ちましょう。